"平和の原点"を見つめ、この地球から核と戦争をなくしましょう。
このサイトは、埼玉県坂戸市で毎年行われる「ヒロシマ市民の描いた原爆絵画展」の記録を掲載しています。
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戦争が起こったらおしまいだ

武井誠

平和紙芝居

 ご来場者のみなさん、ありがとうございました。実行委員のみなさん、お疲れ様でした。

 絵画や写真などで戦争を知った人は(私もそうですが)「戦争がこんなにも酷いものとは思わなかった」という感想を持ちます。しかし被爆者、戦争体験者の方々はすべて「ここには、音もにおいも熱も痛みもない。本当の酷さとは比べものにならない」とおっしゃいます。

 年々、このギャップは大きくなる一方です。

   竹島や、尖閣諸島をめぐる問題があります。冷静な話し合いが必要だと思います。しかし「やられたらやり返せ」「なめられたままでいいのか」「自衛隊はなぜ動かない」「いよいよとなったら戦争だ」・・・こういった乱暴な意見が増えていることに危機感を感じます。こう言う主張をする人たちは戦争になるということがどういうことなのか、わかっているのだろうかと暗澹たる気持ちになってしまいます。

 政治家の責任は重い。しかし、批判されねばならないのは、こういう事態になる前に、憲法9条の精神にのっとって、なすべきことがたくさんあったのに何もしなかった、その外交能力の欠如が問題なのだと思います。それどころか「従軍慰安婦はいなかった」とか「南京大虐殺はなかった」とか、日本の政治家が、公の場で、こういう発言をするはずかしい現実があります。そしてそれが、国民の支持率を高めたい中国や朝鮮の政治家によって利用されています。 平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼する外交が必要です。

「命より大切なものはない。」これからもこのことを、絵画展などを通して発信し続けていきたいと思います。