"平和の原点"を見つめ、この地球から核と戦争をなくしましょう。
このサイトは、埼玉県坂戸市で毎年行われる「ヒロシマ市民の描いた原爆絵画展」の記録を掲載しています。
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「原爆絵画展」に参加して

清水はるみ

 久しぶりに「原爆絵画展」に行かせてもらうことになりました。これまでとは開催場所を替えて、鶴ヶ島市役所ロビーで、ということでした。初めてのことでしたし、鶴ヶ島市民として何かお役に立てれば、と思いお手伝いをさせていただきました。]\

 今年は、誰にとっても、特に印象深い年になりました。
 今年4月、初めて広島を訪れました。長年の希望であったので、定年退職を前にしての夫をさそって、宮島までの旅行を兼ねて行ってきました。本当は、絵画展に関係している方たちの広島訪問に連れて行ってもらうのが理想でしたが。私の小学校の担任が広島県出身で、6年生のとき、男女1名ずつを広島まで連れていってくれました。今、また、二人の印象を聞いてみたい思いです。

 広島は、快晴でした。原爆ドーム前では、説明パネルの前で、男性が解説をしており、夫は最後まで聞いていました。川べりでは、「届け歌声!広島から被災地へ」と書かれたボードが掲げられ、コンサートの準備がされていました。原爆資料館では、息をするのも密やかに、足音も立てずに、と緊張の中にも目は大きく開いて、少し足早ではありましたが、大切な時間を過ごしました。この身を現場に置いてその空気を吸うことが、忘れない気持ちや次に進む気持ちを作るのだ、ということを感じました。

 今回の絵画展では、東日本大震災やチェルノブイリの写真、原爆の図なども展示されました。これが、同じ日本で起きたことなのか、と深いため息とともに、現実を見つめ、やらなくてはならないことを見極め、行動をしなくては、と思いました。それは、自分の思いを伝えることがこれからは大切になるだろう、ということです。シベリア抑留を4年経験して帰ってきた父は、多くを語りませんでした。今、息子ともども、もっと語るべき話は聞いておきたかった、と思っています。

 今年に入って、義兄弟が二人亡くなりました。どんな形であっても、縁ある人を亡くすのは悲しいことです。すべての人の魂が安らかでありますように。

 「原爆絵画展」に関わる方たちの真しな気持ちに感動し、行動するときには、まっすぐに、と思います。今回、参加する機会を与えてくださり、感謝いたします。