"平和の原点"を見つめ、この地球から核と戦争をなくしましょう。
このサイトは、埼玉県坂戸市で毎年行われる「ヒロシマ市民の描いた原爆絵画展」の記録を掲載しています。
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被爆63周年原水爆禁止世界大会参加報告

原爆絵画展坂戸・鶴ヶ島地区実行委員

 2008年4日から6日にかけて開催された、被爆63周年原水爆禁止世界大会広島大会に参加した報告をいたします。広島は修学旅行以来2度目の訪問で、暑い日が続く中、さまざまな行事に参加しました。

8月4日

 新幹線にて午前単独広島入りし、駅周辺を散策後、15時前、宿泊ホテルにて埼玉県代表団(計22名、子ども代表団を除く)が顔を合わせました。
 一同路面電車にて平和記念公園へ。すでに大勢の人です。ここから約1kmの道のりを「折鶴平和行進」しました。参加者は約6500名、県立総合体育館まで延々と行列が続きます。
 体育館では「核兵器廃絶2008平和広島大会」が行われました。印象的だったのは、被爆者である山岡秀則氏の講演で、身体的苦しみだけでなく、周囲の差別に大変苦しんだとのことでした。つらい仕打ちをした祖母には怒りを覚えましたが、もし私が祖母の立場だったらどうだったかと考えると、ものが無く自分の生活がやっとの時代、他人に思いやりが持てたか自信がありません。すべては戦争が悪いのだと思いました。
 なお、終了後、埼玉県代表団による懇親会があり、初めて子ども代表団と対面しました。

8月5日

 終日単独行動です。午前は原水禁による分科会があり、私は「脱原子力社会を目指して」に出席しました。200名ほど入る会場は満員で、立ち見の人もあふれるほどでした。
 まず、明治大学名誉教授の藤井石根氏による、原子力発電の問題点について大変わかりやすい講演がありました。
 「3分の1は原子力」とのさかんな宣伝もあり、核兵器は悪いもの、原発は良いと考える人もいるかと思いますが、発電効率や放射能の問題等、原発の利点は関連業者の利益を除き何もないことを実感しました。
 続いて海外ゲストであるドイツ緑の党のハンスヨーゼフ・フェル氏の講演です。ドイツでは政治の力で脱原発→自然エネルギーへの転換を果たしたとのことで、日本とは大違いと感じました。
 お好み焼きを食べた後、午後は平和資料館へ。非常に混んでいました。さまざまな展示物を見て、原爆のむごさをあらためて実感しました。

8月6日

 埼玉県代表団一行は7時過ぎ、すでに大勢の人のいる平和記念公園に入り、平和記念式典に出席しました。
 テレビ放送にて映し出される会場中央の椅子に座れる人は被爆者・遺族等わずかで、ほとんどの人が公園内あちこちにあるモニターを見ながらの参加です。
 われわれは平和資料館そばの被爆アオギリ付近に陣取りました。8時15分、晴天の暑い中、黙祷。鐘とサイレンが響き渡ります。63年前、ここに原爆が落ちたかと考えると、背筋が寒くなります。
 その後まとめ集会で広島大会は解散し、私は特別企画「六輔+1 広島から平和を語る」に出席しました。肋骨を折った中出席した永六輔氏、ここでの内容は後にラジオで述べられており、記憶にある方もいるのではないでしょうか。

 以上、広島をじっくり見てまわり、あらためて平和の尊さを感じるとともに、原爆の悲惨さを後世につたえなければならないということを感じた次第です。